ルーティングテーブルを使ったIPパケットの転送(平成18年春ソフトウェア開発技術者午後1問1)

解答です。

設問1
[a]:エラー [b]:ループ

設問2
[c]:1xx.64.10.0
[d]:1xx.64.10.127

設問3
[e]:1xx.64.10.32/27
[f]:1xx.64.10.33
29台

設問4
[g]:1xx.64.10.16/28
[h]:1xx.64.10.17

解説してみた。

設問1
 パケットには寿命であるTime to Live(TTL)が設定されており、ルータを1つ通過するごとにTTLが1づつ減少します。そして、TTLが0になると、パケット転送元にのTime Exceeded(時間切れ)エラーが返されるとともに、当該パケットが破棄されます。パケット寿命が設定されているのは、パケットの無限ループの防止が目的です。
 [a],[b]は3文字以内で解答なので、[a]には「エラー」、[b]には「ループ」が入ります。

設問2
 サブネットマスクが255.255.255.128の場合、上位25ビットがネットワークアドレス、残りの下位7ビットがホストアドレスになります。
 このことから、S社の社内LANのIPアドレス1xx.64.10.0/25は、1xx.64.10.0になります。ブロードキャストアドレスは、ホスト部のビットが全て1になったアドレスなので、1xx.64.10.127になります。
 よって、[c]には「1xx.64.10.0」、[d]には「1xx.64.10.127」が入ります。

設問3
 ルータB(またはルータC)のルーティングテーブルで、転送先がルータA(1xx.64.10.1)なのは、宛先が1xx.64.10.32/27の場合です。ルータAと接続されている1xx.64.10.0/29以外のサブネットは、サブネットAだけなので、1xx.64.10.32/27がサブネットAのIPアドレスになります。
 サブネットAのサブネットアドレスの次に若いアドレスが、ルータのポートに割り振られるので、ルータAのサブネットA側のポートのIPアドレスは1xx.64.10.33になります。
 よって、[e]には「1xx.64.10.32/27」、[f]には「xx.64.10.33」が入ります。

 サブネットAは、上位27ビットがネットワーク部、下位5ビットがホスト部になります。ホスト部は32通りありますが、「S社の社内LANのサブネットにおけるIPアドレスの付与基準」より全てのビットが0(サブネットアドレス)、全てのビットが1(ブロードキャストアドレス)、サブネットアドレスの次に若いアドレス(ルータ用)の3つは使用できないため、この3つを除いたIPアドレスがホストに割り振ることが可能です。
 よって、サブネットAのホスト台数の最大値は、32-3=29(台)となります。

設問4
 ルータAのルーティングテーブルを見ると、ルータC(1xx.64.10.3)に転送されるパケットの宛先は、1xx.64.10.8/29と[g]になってます。ルータCと接続している1xx.64.10.0/29以外のサブネットは、サブネットC1(1xx.64.10.16/28)とサブネットC2(1xx.64.10.8/29)になっていることから、[g]はサブネットC1 のIPアドレスである1xx.64.10.16/28が該当します。
 ルータCの1xx.64.10.16/28側のポートは、1xx.64.10.17なので、[h]は1xx.64.10.17になります。

IPAの公式解答はこちら。
平成18年春ソフトウェア開発技術者午後1 IPA公式解答(PDFファイル)

 今回は全て空欄に字句やIPアドレスを記入する解答形式でした。IPアドレスの基本を押さえた上で、ルーティングテーブルを読み取ってパケットの流れを把握できれば何とかなる感じでした。

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